IT転職エージェントへ相談すると、求人紹介、応募書類の確認、面接対策、企業との日程調整などの支援を受けられる場合があります。
ただし、サービスごとに対象者、対応地域、得意職種、求人内容、利用条件は異なります。
何も準備せずに面談すると、自分の希望が十分に伝わらず、条件と合わない求人が紹介される可能性があります。
すべてを決めてから相談する必要はありませんが、現在の経験と希望を整理しておくことで、面談を有効に使いやすくなります。
転職エージェント・求人サイト・直接応募の違い
転職エージェント
担当者へ経験や希望を伝え、条件に合う求人の紹介や選考支援を受ける方法です。
担当者やサービスによって、得意分野や対応内容が異なります。
求人サイト
自分で求人を検索し、応募先を選ぶ方法です。
自分のペースで進めやすい一方、求人の比較、応募書類、企業との連絡を自分で行います。
企業への直接応募
企業の採用ページなどから直接応募する方法です。
応募したい会社が決まっている場合に利用できます。
どの方法が必ず優れているわけではありません。
複数の方法を併用することも可能です。
面談前に準備する6項目
1.これまでの経験
案件や勤務先ごとに、次の内容を整理します。
- 業界
- システムの種類
- 担当工程
- 使用技術
- チーム人数
- 自分の役割
- 経験期間
- 工夫したこと
- 実績
完璧な職務経歴書がなくても、箇条書きで構いません。
2.転職を考えた理由
現在の会社への不満だけで終わらせないようにします。
例えば、
客先常駐が嫌だから転職したい
だけでは、次の職場に何を求めているのか分かりません。
次のように具体化します。
一つのサービスへ継続的に関わり、利用者の反応を確認しながら改善したい。
テストだけではなく、詳細設計と開発を担当できる環境へ移りたい。
自社の評価者が仕事を把握できる環境で働きたい。
「何から離れたいか」と「次に何を実現したいか」の両方を整理します。
3.希望する仕事内容
希望職種や工程を具体的にします。
- Webアプリケーション開発
- 業務システム開発
- インフラ構築
- クラウドエンジニア
- 社内SE
- 自社サービス開発
- 要件定義
- プロジェクト管理
一つに決められない場合は、複数の候補を伝えても問題ありません。
4.希望条件
条件を3段階に分けます。
絶対に譲れない条件
- 勤務地域
- 最低年収
- 転勤の有無
- 雇用形態
できれば満たしたい条件
- リモート勤務
- 自社内勤務
- 使用したい技術
- 残業時間
- 担当工程
妥協できる条件
- 会社規模
- 業界
- 福利厚生
- 出社頻度
優先順位がないと、紹介された求人を判断できません。
5.転職時期
次のどれに近いかを整理します。
- できるだけ早く転職したい
- 3か月以内に転職したい
- 半年以内を目安にしたい
- 情報収集から始めたい
- 現在は転職すべきか判断したい
転職時期は正直に伝えてください。
転職を決めていない段階で、決めているように見せる必要はありません。
6.相談したいこと
面談で知りたいことを事前に書き出します。
- 現在の経験で応募できる求人はあるか
- 想定される年収はどの程度か
- 不足しているスキルは何か
- 自社開発企業へ転職できる可能性はあるか
- 客先常駐がない求人はあるか
- 希望する工程へ進める求人はあるか
- 年齢や経験による応募条件はあるか
- 求人票に書かれていない注意点はあるか
面談前に用意する資料
可能であれば、次の資料を用意します。
- 履歴書
- 職務経歴書
- スキルシート
- 保有資格一覧
- 希望条件のメモ
- 質問一覧
- 応募済み企業の一覧
書類が完成していない場合は、そのことを伝えたうえで相談します。
面談で正確に伝えるべきこと
担当者によく見せるために、経験を大きく伝えてはいけません。
特に、次の違いを明確にします。
- 経験した工程と、一人で担当できる工程
- 学習した技術と、実務で使った技術
- チーム全体の成果と、自分が担当した成果
- 希望条件と、絶対に譲れない条件
- 興味がある仕事と、実際に応募したい仕事
誤った情報で求人が紹介されると、面接や入社後のミスマッチにつながります。
紹介された求人を確認する質問
求人を紹介されたら、次の項目を確認します。
- なぜ自分に合うと判断したのか
- 配属予定部署はどこか
- 入社後に担当する可能性が高い仕事は何か
- 客先勤務の可能性はあるか
- 開発と運用・保守の割合はどの程度か
- 採用企業が重視する経験は何か
- 年収はどのように決まるか
- 選考で確認されるポイントは何か
- 求人票に書かれていない注意点はあるか
紹介された求人へ、必ず応募する必要はありません。
応募理由を自分で説明できない求人は、一度立ち止まって確認してください。
複数の転職サービスを使う場合の注意点
複数のサービスを利用する場合は、応募企業を一覧で管理します。
同じ企業へ異なるサービスから重複応募すると、選考管理が複雑になる可能性があります。
次の項目を記録してください。
| 企業名 | 応募経路 | 応募日 | 選考状況 | 担当者 |
|---|---|---|---|---|
| 〇〇株式会社 | エージェントA | 6月1日 | 書類選考中 | 〇〇氏 |
| △△株式会社 | 直接応募 | 6月3日 | 面接予定 | 採用担当 |
応募前に、別の経路から応募済みでないか確認します。
担当者と合わない場合
転職エージェントの対応は、担当者によって異なる場合があります。
次の状況が続く場合は、担当変更や別サービスの利用を検討します。
- 希望条件と異なる求人ばかり紹介される
- 応募を強く急かされる
- 質問への回答が曖昧
- 連絡頻度が合わない
- 経験や希望を正確に理解していない
- 応募を断った理由を聞かずに次の求人を送ってくる
担当者との相性だけで、転職サービス全体を判断する必要はありません。
個人情報とサービス条件を確認する
登録前に、公式サイトで次を確認します。
- 運営会社
- 対象年齢
- 対象職種
- 必要な実務経験
- 対応地域
- 利用料金
- 個人情報の取扱い
- 退会や登録解除の方法
- 連絡方法
サービス名だけで判断せず、最新の公式情報を確認してください。
面談前チェックリスト
- 職歴と案件経験を整理した
- 担当工程と使用技術を整理した
- 転職理由を具体化した
- 次に担当したい仕事を決めた
- 希望条件に優先順位をつけた
- 転職時期を決めた
- 質問事項を用意した
- 応募済み企業を確認した
- サービスの対象条件を確認した
- 個人情報の取扱いを確認した
まとめ
IT転職エージェントとの面談を有効に使うには、次の内容を整理しておきます。
- これまでの経験
- 転職理由
- 希望する仕事
- 希望条件
- 転職時期
- 質問事項
すべてを決めてから相談する必要はありません。
ただし、自分が何に困っていて、何を確認したいのかを明確にすれば、面談で得られる情報の質は高くなります。
紹介された求人をそのまま受け入れるのではなく、自分の希望条件と比較し、応募する理由を説明できる求人を選んでください。
